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脊髄、脊椎のお話し

脊髄は脳と連絡する中枢神経で頭蓋骨を出た後、脊椎の内を下向し、だいたい第12胸椎の上下1~2椎体のレベルで円錐形になって終わります。それから下は左右10組の末梢神経になり腰椎で5組、仙骨内で5組が左右に分かれます。
その形状が馬のしっぽに似ているところから「馬尾」と呼ばれます。

高齢化社会になり、ますます歩行困難な患者が増加。大多数が脊椎に関係しています。ことに腰椎に関連していることが多くなっています。

馬尾の椎体外に出る高位から大腿部、下腿部および陰部に分かれますが、その障害された高位から大腿痛、下腿痛、排尿、排便障害が起こります。運動神経もおかされれば種々の運動麻痺が起こります。

1本か2本の神経がおかされる場合、若い人の多くは椎間板ヘルニア、高齢の方では椎間関節の老化により起こります。

いくつかの神経がおかされると間欠性跛行が起こります。100m歩くとしゃがまないと歩けない程、進行すると手術が必要です。注意しなければならないのは血流による跛行との区別です。血管原性の場合は立ち止まるだけでよく、しゃがむ必要はありません。

頸椎の場合も腰椎ほど多くありませんが同様の事が起こります。ここには後縦靭帯骨化症という病気がひそんでいることもあります。

胸椎はよく見逃されるレベルです。簡単な検査で見付けられるのですが、この検査をおこたる脊髄、脊椎外科医もおりますので、注意して下さい。車椅子になられる患者さんの多くはこの初歩的ミスの結果です。

頭痛も頸部に原因のある場合があります。これは上部の頸椎で大後頭神経が主として圧迫され、偏頭痛に似た症状を出すことがありますが、前駆症状がないことから区別できます。

脊髄の腫瘍は年間10万人に1~3人、発症すると言われますが90%以上は良性です。ただ胸椎をよく診てくれない医師にかかると末期まで発見されないので車イスの生活になります。

脊髄、脊椎外科医でも医者選びのポイントは話をよく聞いてくれること、画像を見る前に診察してくれるかどうかです。いきなり画像で説明しだす医師には注意して下さい。

治療法についてです。レーザー治療はまだ確定した結果が得られず、保険診療の対象になっていません。内視鏡手術と顕微鏡下手術は保険が認められます。この二者は区別しにくく手術を担当する医師がなれた方にまかされるのがよいでしょう。

脳神経外科・日本橋病院 脊髄、脊椎担当医 小山 素麿
(日本脊髄外科学会名誉指導医)